とらいあんぐるハート3



初めに
私は2002年発売の とらいあんぐるハート1・2・3 DVD EDITION の方をプレイして
 
そちらを元に書いています。後、私は とらいあんぐるハートシリーズ(特に3)に
 
異常な程、思い入れがありますので、かなり 感情的 になっています。

総評
私の一番最初にプレイしたエロゲと言う事もあって凄まじい 思い出補正
 
ありますけど、私の中での bP エロゲである事は間違いないですね。
 
グラフィック自体は流石に古く感じますし、システムも決して使い勝手が
 
良い訳ではないですが、音楽やキャラクター達の魅力は今でも十分通用
 
すると思います。シナリオに関しては個別ルートの出来の落差が、結構
 
激しいですけど半分以上は、十分優れていると言っても良いと思います。
 
特にフィアッセの個別ルートの出来は、他の個別ルートで不完全燃焼な
 
主人公の実力を存分に発揮するだけでなく、全体的なまとめ方も上手く
 
私が今までプレイしてきた全エロゲの中でも 三指 に入る出来だと思います。

シナリオ
共通ルートを二人一組でやっている所もあって同じ内容の繰り返しになって
 
いる所もありますけど、個別ルートに入ってからはそれぞれのヒロイン達の
 
魅力を上手く引き出していると思います。表現として正しいのかどうかは
 
分かりませんが、フィアッセは 燃えと萌え で、忍は エロと萌え です。那美は
 
理想と現実と萌え で美由希は 真実と過去と萌え と言った感じですかね。
 
晶と飛鳥は前者が師弟関係を後者が自身の体について。ノエルは基本的に
 
ほぼ、忍の個別ルートと変わらないので、私の中ではサブヒロインと言う
 
感じですかね。どの個別ルートが良かったかと聞かれたら即答でフィアッセの
 
個別ルートと答えますね。正直、他の個別ルートと桁がちがいます。その
 
理由はいくつかありますが、最大の理由は 主人公の物理的なカッコ良さを
 
存分に楽しめるから
だと思います。それ以外にもフィアッセと主人公との
 
恋人関係に発展していくベタな流れや、互いを良く知っているからこその
 
恋人としての穏やかなやり取り。そして 2 人の前に立ちふさがる障害。
 
それを乗り越えた先のフィアッセの成長。全てが私の好みと言うか、私の
 
エロゲの個別ルートの理想 の形だと思っています。また、フィアッセの
 
個別ルートだけでなく忍や那美の個別ルートもかなりの出来で、前者は
 
血を分けてからのそれまでのイメージとの ギャップ と言う魅力だけでなく
 
きな臭い陰謀や別れ、再開などの話の組み立て方も良かったです。後者は
 
だだ甘な恋人関係だけでなく那美とクゥとの関係、彼女の背負う役目。その
 
役目への向き合い方。この辺りの考え方や心情の描写は優れていましたね。
 
ただ、忍にしろ那美にしろ 主人公の物理的なカッコ良さ と言う点では
 
絶対にフィアッセの個別ルートには 勝てない と言う弱点がありますね。
 
そこが我慢できるならフィアッセの個別ルートに匹敵すると思います。

グラフィック
古い作品なので、どうしてもグラフィックは最新の作品と比べるまでもなく
 
劣ります。ただ、主人公や美由希の使う御神流と言う古流武術(メインは
 
二本の小太刀を使い、鋼糸や飛針と言った暗器を使う殺人術と言える物
 
正式名称は 永全不動八門一派・御神真刀流、小太刀二刀術)の演出は
 
現在でも通用するカッコ良さだと思います。特に主人公の恭也が使う
 
御神流・奥義の六。薙旋 の演出は痺れましたね。お気に入りの一枚絵は
 
いくつかあるんですけど一番好きなのは、フィアッセの個別ルートの
 
エンディングの後に見れる一枚絵ですね。ある意味で否定された結末の
 
一枚絵ですが、幸せそうなフィアッセの表情を見るとそんな些細な事は
 
どうでもいいと感じてしまいますね。

音楽
オープニングの 涙の誓い は ずば抜けて 好きですね。そのアレンジの
 
 遠い約束 のオルゴールの様な音は聞いていると作中の特定の場面を
 
思い出して何とも言えない気持ちになります。それ以外にもエンディングの
 
 See you 〜小さな永遠〜 や WIND OF SADNESS などは印象に
 
強く残っていますね。前者はフィアッセの個別ルートでのエンディングへの
 
入り方は中々良かったと思います。後者はやっぱり、美沙斗さん関係で
 
流れていた時に聞いて場面にあった良いメロディだったので印象に強く
 
残っていますね。

キャラクター
ヒロイン達の中では、フィアッセがぶっちぎりで一番好きです。ただ彼女に
 
ついて、思いの全てを書くと長くなってしまうので、前に先に主人公である
 
高町恭也について書いてしまいます。幼少期の様々な経験と不破一族の
 
仕事関係の影響もあり、非日常に慣れていて一部のヒロイン達の抱える
 
悩みに対して、すぐに理解を示したり力になったりします。これが一番
 
顕著だったのは、忍の個別ルートだと私は思います。彼女の「夜の一族」と
 
言う普通の人とは違う事情も、すぐに受け入れられたのは、恭也だから
 
こそだと思いますし。また、美由希の個別ルートでは師範代として、また
 
自身の経験から無理を重ねていた美由希を厳しく叱るシーンがあったり
 
しますが、これは、恭也が美由希の事を本当に大切に思っているからで
 
興味の無い人は、学園のクラスメイトでも覚えていないですからね。普段は
 
自分にも他人にも厳しいですが、好きな人にはとても優しく対応する所も
 
私は好きですね。さて、次にフィアッセ以外のヒロインについてですが
 
好きな順番だと、忍と那美がツートップで次に美由希。その後に同率で晶と
 
レン(蓮飛)と言った順番ですかね。晶はシナリオの不遇。レンは個人的に
 
エセ関西弁が受け付けなかったために割を食っていますが、2 人とも決して
 
嫌いではないです。むしろ忍と那美がとても好きと言うだけです。前者は
 
ギャップとエロさ 後者は 可愛さと萌え がとても優れていて、フィアッセが
 
いなければ間違いなくどちらかがこの作品で一番好きなヒロインだったと
 
思います。その 2 人には少々劣りますが美由希も良いヒロインでしたね。
 
ギャップとエロさに可愛さと萌え それぞれの要素は忍と那美に劣りますが
 
全体的に高水準で、シナリオも彼女の魅力を上手く引き出していましたね。
 
ただ、その分主人公の恭也が割を食っていますが。さて、最後になりますが
 
フィアッセについてですね。ヒロインの中の 1 人で裏ヒロインとでも言う
 
べきキャラクターですね。今までプレイしてきたエロゲのヒロイン達の中で
 
確実に 三指 に入る程好きで、姉属性を私に植え付けたキャラクターでも
 
あります。一応幼なじみでもあるんですが、私の中では、幼なじみと言う
 
よりも お姉さん と言う印象が強いです。お茶目で子供っぽい所もありますが
 
基本的には心優しく高町家において、みんなの姉として頼りにされています。
 
主人公の恭也も彼女の前では、普段とは違いまるで弟の様になりますし
 
実際、フィアッセも本当の弟の様に接しています。それがプレイしていた
 
当時から変わらず、今も心地よく感じています。それも私がフィアッセが
 
好きな理由の 1 つだと思います。他にも色々とフィアッセが好きな理由は
 
ありますけど、最大の理由は恐らく 私の中での理想的な恋人関係だから
 
言う事だと思います。多分。何て言って良いか悩みますが 互いの事を良く
 
理解してお互いに本当に相手の事が好き
と言うのが良く伝わってきます。
 
ここまで伝わって来る恋人関係はこの 2 人以外だと、違う所もありますが
 
とらいあんぐるハート2の主人公槙原耕介と椎名ゆうひが恋人関係になった
 
時が結構近い気がしますね。あれも私の中では理想的な恋人関係の 1 つ
 
です。話を戻しまして、フィアッセは心優しくて頼りになりますけど、それは
 
キチンとした理由があって幼少期の主人公の父親が亡くなった一件や自身の
 
特殊な遺伝子病。これら辛い事があっても周りの人達の優しさや行動に
 
救われて来ました。だからこそ自分も周りの人達に優しくしよう。そして
 
歌を歌う事で自分の気持ちをみんなに届けよう。こう思う様になりました。
 
これらのエピソードを作品の中で丁寧に描く事によってフィアッセの思いや
 
考え方がより伝わってくる分感情移入して更に好きになったんだと私の中では
 
思っています。

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